犬と猫の「息苦しさ」のサインを見逃さないために。気管虚脱の家庭ケアと短頭種気道症候群について

家族であるわんちゃんやねこちゃんの呼吸の音に、ふと違和感を覚えたことはありませんか?

 

「フガフガ」「スースー」といった音を、「この子のチャームポイントだから普通のこと」と思って見過ごしてしまうケースは少なくありません。

 

しかし、その裏には動物たちが一生懸命に息苦しさを我慢しているサインが隠れていることがあります。

 

今回は、当院の呼吸器科外来を担当する谷口獣医師の知見をもとに、わんちゃんの「気管虚脱」におけるご家庭でのケアと、近年増えている犬猫の「短頭種気道症候群」について解説します。

 

 

わんちゃんの「気管虚脱」|ご家庭で今日からできる2つのケア

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「愛犬の呼吸が苦しそう」「興奮するとガーガーと咳き込む」といった症状が見られる場合、それは「気管虚脱(きかんきょだつ)」という病気のサインかもしれません。

 

気管虚脱とは、首のあたりにある空気の通り道である「気管」がぐにゃっと潰れて変形してしまう病気です。

 

空気の通り道が狭くなるため、息が苦しくなったり、呼吸のたびに異常な音がしたりするのが特徴です。

 

このトラブルを抱えている、あるいは予防したい場合に、ご家庭で今日から実践できる大切なポイントが2つあります。

 

1. 首輪よりもハーネスを選ぶ

お散歩の時などに首輪をグッと引っ張ってしまうと、もともとデリケートな気管に直接、物理的な刺激やストレスがかかってしまいます。

 

首への負担を少しでも減らすために、首輪ではなく、胴体を優しく包み込むハーネス(胴輪)を使用してあげることをおすすめしています?

 

2. 適正体重をキープする(肥慢を防ぐ)

実は、体重管理も呼吸器のケアにおいて極めて重要です。

 

太って首の周りに脂肪がつくと、その脂肪が気管を外側からさらに圧迫してしまいます。

 

もともと潰れやすくなっている気管がさらに狭められてしまうため、呼吸器疾患を抱える子にとって肥満は大きな負担となります?

 

愛犬の適正体重をしっかりと把握し、日頃の食事量や運動量を見直してあげることが大切です。

 

 

「普通のこと」と思っていませんか?短頭種気道症候群の罠

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フレンチブルドッグやパグ、エキゾチックショートヘアなど、お鼻が短い「短頭種」のわんちゃん・ねこちゃんと暮らすご家族に特に知っていただきたいのが、「短頭種気道症候群(たんとうしゅきどうしょうこうぐん)」という病気です。

 

これは、生まれつき鼻の長さが短く、鼻の穴(外鼻腔)が狭い身体構造を持つ子たちに多く見られる、呼吸が苦しくなる病気です。

 

ある論文では、獣医師から「短頭種気道症候群」と診断された子のうち、なんと約4割のご家族が、それまで「うちの子は病気ではない(これが普通)」と認識していたという驚きのデータが報告されています。

 

つまり、日常的な「フガフガ」「スースー」という音を犬種・猫種の特性だと思い込み、多くの隠れた息苦しさが見過ごされている可能性があるのです。

 

短頭種の子たちは、その身体の構造上、暑い季節の熱中症や突然死のリスクが比較的高い傾向にあります。

 

だからこそ、ご家族が「もしかして、少し呼吸がしづらいのかな?」と、早い段階で気づいてあげることが非常に重要になります。

 

 

ねこちゃんにも増えているお鼻のトラブル

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短頭種気道症候群は、わんちゃんでは比較的よく知られていますが、ねこちゃんにおける認知度はまだそれほど高くありません。

 

しかし最近では、お鼻のペチャっとした猫種の子たちの来院が増えたことで、診察で見つかる機会も多くなっています?

 

放置できないこの病気の最大の特徴は、やはり「鼻の穴が狭いこと」にあります。

 

空気の入り口が狭いため、どうしても一生懸命に息を吸い込まなければならなくなります。

 

生まれたばかりの頃は目立った症状がなくても、成長とともに少しずつ呼吸の苦しさが進行していくケースがあるため、注意が必要です。

 

 

「うちの子の呼吸は大丈夫?」と思ったら

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愛猫の呼吸が心配なときは、ねこちゃんが息を吸う・吐くタイミングに合わせて、ご家族自身も全く同じように呼吸を真似してみてください。

 

実際に真似をしてみることで、「思ったよりも力を入れて息を吸い込んでいるんだな」と、言葉にできない愛猫の隠れた息苦しさに気づくきっかけになります。

 

猫の短頭種気道症候群には、狭くなってしまっている鼻の穴を手術で広げてあげる治療法などがあります。

 

適切な処置を行うことで、呼吸状態の大きな改善が期待できる病気です✨

 

 

小さな異変を感じたら、お気軽にご相談ください

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日々のちょっとした工夫やご家族の「あれ?」という気づきが、小さな家族の快適な毎日と健やかな命を守る第一歩に繋がります?

 

「ハーネスの選び方がわからない」「どうやってダイエットさせればいいの?」「うちの子の呼吸音を一度診てほしい」など、気になることがあればいつでもお気軽に当院へご相談ください。

 

動物たちの呼吸の負担を少しでも和らげられるよう、専門的な視点から丁寧にサポートさせていただきます?

 


 

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本記事に掲載されている情報は一般的な啓発を目的としたものであり、特定の動物の症状を診断・治療するものではありません。

 

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